のび太の火星冒険紀 

第一話

宇宙に向けて





ここは練馬区…

いつもの空き地…

スネ「もうこの地球は探検しつくされてしまった。人間の行かないところは無い。僕らには夢や神秘のかけらも残されていないんだ。」

ジャ「そうなんだ!実にけしからんことだ!!」

のび「ぼくにおこってもこまる…。」

スネ「さ、そこでそうだんだけど。」

スネ夫が今まで座っていた土管から降りて、のび太に近寄る。

スネ「地球よりももっと広い宇宙にはまだまだ未知の星があるだろ。今年の夏休みは大探検旅行をみんなでやろうときめたんだ。」

ジャ「ドラえもんに未知の星を探してもらえよ。」

のび「わ、分かったよ。」

のび太は家に帰ることにした。

のび「ドラえも〜ん。」

ドラ「そんなこと勝手に決められたら困る!」

のび「僕が決めたんじゃないよ。」

ドラ「いいかい?宇宙はそんなに生易しくないんだよ。空気もないし、水も食べ物も…ブラックホールもあるし…。」

のび「そんなの大丈夫だよ。」

ドラ「とにかく、僕は君たちをそんな危険な目には合わさないよ。」

のび「月でもいいからさぁ。」

ドラ「駄目ったら駄目。」

のび「ジャイアンたちになんていえばいいんだよ。」

ドラ「はっきり断ってこい!」

のび「は〜い。」

のび太は空き地に向かう。

ジャ「お、のび太。どうだった?」

のび「そ、それが…駄目だった…。」

ジャ「な・ん・だ・っ・て?」

スネ「言うことが聞けないのか?」

のび「いや、そんなんじゃなくて、ドラえもんが…。」

ジャ「覚悟しろ〜!!」

ジャイアンとスネ夫がのび太に襲い掛かる。

逃げるのび太。

のび「たすけて〜。」

のび太は自分の家に向かってダッシュする。

そして、ジャイアンにつかまる寸前に家の敷地に入ることが出来た。

ジャ「くそ〜、覚えてろよ!!」

スネ「今度あったらボコボコにしてやる!」

のび太はドアを開けて中に入る。

のび「ハーフー。」

のび太は2階に上がる。

のび「ドラえも〜ん。」

ドラ「お帰り。どうだった?」

のび「どうもこうもあるか!もう少しでボコボコにされてたんぞ!このタヌキ!」

ドラ「キーーーッ!!たぬきだと?」

のび「そうさ。このタヌキロボット!」

ドラ「いいたいこと言いやがって!もう勝手にしろ!!」

ドラえもんが頭から煙を出しながら壁のほうを向く。

のび「あぁ、あぁ、そうさせてもらいますよ。」

のび太は1階に下りていく。

しばらくして…

玉子「のびちゃーん、ドラちゃーん、ご飯よー。」

台所から玉子の声が聞こえてきた。

夕ご飯の支度が出来たようだ。

しかし、夕飯のときものび太とドラえもんは背を向けて食べている。

玉子「二人とも、喧嘩したの?」

ドラ「フン」

のび「フン」

2人は仲直りもせずに眠ってしまった。

そして、次の日…

1週間前から夏休みなので当然、学校に行く必要は無い。

のび太は昨日ジャイアンに追われたことも忘れ、空き地に向かった。

空き地にはジャイアンとスネ夫がいた。

ジャ「よぉ、のび太…」

のび「や、やぁ。」

ジャ「昨日の続きだ!!」

ジャイアンがのび太を殴ろうと土管から降りる。

のび「ちょ、ちょっと待って!!」

ジャ「待てるわけないだろ。」

のび「宇宙に連れて行ってあげるから。」

ジャ「…どうやって?」

のび「宇宙救命ボートで。」

ジャ「本当か?なら許してやる。で、いつ宇宙に行くんだ?」

のび「ああ、明後日だよ。」

ジャ「そうか。よしスネ夫、準備しとけよ。」

スネ「うん。分かった。」

2人は家に帰っていった。

のび「ドラえも〜ん!!」

のび太もドラえもんに助けてもらうために家に向かった。

家に入る直前、のび太はあることを思い出した。

のび「あ、僕とドラえもんはケンカしてたんだ!!ど、どうしよう…。」

のび太は少し考えた。そして…

のび「やっぱり、仲直りするしかないか…。」

家に入って、自分の部屋に向かう。

本棚からロケット型の貯金箱を取り出す。

中身を出すと、350円が入っていた。

のび「これで、ドラ焼きを買って、びっくりさせて、仲直りしよう。」

のび太はドラやにドラ焼きを買いに行った。

4個かって、14円おつりがきた。

のび「これをドラえもんに渡そう。」

のび太は走って家に帰っていった。

のび太の部屋にはドラえもんがいた。

のび「ドラえもん、これ。」

ドラ焼きを渡す。

ドラ「これ何?」

のび「ドラ焼き。」

ドラ「え?本当?」

ドラえもんはのび太の持っているドラ焼きの袋を取って、食べ始めた。

のび「それで相談なんだけど、昨日はごめん。」

ドラ「うん。いいよ。モグモグ。」

のび「それから、ジャイアンたちに明後日宇宙にに連れて行くって言っちゃったんだ。」

ドラ「え、えーーっ?」

のび「どうにかしてよ。」

ドラ「分かったよ。どうにかするよ。」

ドラえもんがポケットに手を入れる。

ドラ「何かあったかな?」

のび「何探してるの?」

ドラ「記憶を消す道具だよ。ジャイアンとスネ夫の記憶から宇宙に行くという記憶を消すんだ。」

のび「ええ?じゃあ、宇宙には行かないの?」

ドラ「だから、何度も言うように宇宙は危険なんだって。」

のび「テキオー灯を使ったら大丈夫じゃないか。」

ドラ「じゃあ、宇宙船が壊れたらどうするの?」

のび「どこでもドアで家に帰ったらいいじゃない。」

ドラ「どこでもドアは10光年先までしか行けないんだ。」

のび「頼むからさ〜。」

のび太がドラえもんに抱きつく。

ドラ「うわっ!!ばっちぃ。」

のび「月でいいから連れてってよ。ドラ焼きあげるから。」

ドラ「え?じゃあ、行ってすぐ帰るのなら月に連れて行ってあげるよ。」

ドラえもんがOKを出す。

のび「わーい、ありがとう。ドラちゃん。」

再びのび太がドラえもんに抱きつく。

ドラ「うわっ!!ばっちぃ。」

のび「ごめんごめん。じゃあ、しずちゃんも誘おう。」

のび太は1階に下りていった。

そして、静香に電話をかける。

のび「もしもし。しずちゃん?」

しず「あら、のび太さん、何か用?」

のび「明後日みんなと月に行くんだ。しずちゃんも一緒に行こうよ。」

しず「ええ。いいわよ。じゃあ、準備しておくわね。」

のび「うん。じゃあね。」

のび太は電話を切る。

のび「よし、僕も準備しておこう。」

のび太はリュックサックを取り出すと、中にカップラーメンや漫画、ポテトチップスにパン等を入れ始めた。


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