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ハロウィーン
10月中旬に作った失敗作です。
最後はやる気なくして適当に終わらせてます。
夜。ドアが開いて一種異様な物体が出てきた。数は2つ。
こそこそと動きながら夜の町に出動していった。
この2つの物体はのび太とドラえもんであり、その二人ではないのである。
ことのはじまりは今日の空き地での出来事だった。
―空き地にはジャイアンとスネ夫と静香がいた。なにやらいろいろ話しているらしい。のび太はその輪 の中に入っていった。
のび「みんなぁ、何話してんの?」
静「のび太さん。今日が何の日か知ってる?」
のび「今日って10月31日?天皇誕生日じゃないの?」
ジャイ「馬鹿かお前。ハロウィーンに決まってるだろ。」
のび「ハロウィーン?職場を見つけるとこかい?」
静「化け物のコスプレして他人を脅して菓子しをぶんどるアレよ。」
のび「あぁ、そのハロウィーンね。知ってるよ。」
それ以外に何があるのかとスネ夫は思ったが、話の収拾がつかなくなる恐れがあるため聞くのはやめて おいた。
ジャイ「だから俺たちはハロウィーンの話をしてたのさ。」
静「私も一度やってみたいわ。ストッキングかぶってナイフ持って銀行にお金をもらいに行くの。」
それはハロウィーンではなく、「強盗」という犯罪だとスネ夫は思ったが、自分の命が危うくなりそうな ので口に出すのはやめておいた。
そして彼はもうひとつ、自分が一言も話していないことにも気づいた。
のび「へぇ、面白そう…。」
のび太は何を思ったか、そのまま家に直行して行った。
のび「ドラえも〜ん、かぼちゃをおくれ。」
家に帰るなり自室に入ったのび太は暇そうに本を読んでいたドラえもんにいきなり抱きつき、かぼちゃ を要求した。
ドラ「かぼちゃ?何言ってるんだよ。僕は食料品売り場の店員じゃないんだよ。ママにでも聞いてみた ら?」
早口でまくしたてると、ドラえもんはまた本を読み始めた。よほど面白い本なのか、読みながら発狂し たみたいに笑っている。
のび「ママー。かぼちゃちょうだい。」
玉子「何に使うのよ。」
怪訝そうに玉子が尋ねる。
のび「中をくりぬいて頭にかぶるんだよ。」
玉子「駄目です!食べ物を粗末にしちゃいけません!」
のび「いいじゃないか。ハロウィーンで使うんだよ。ちゃんと中身も食べて…。」
玉子「だめったらだめです。そんなに頭にかぶりたいのならダンボールをおかぶり。」
のび太は玉子に見切りをつけ自室に引っ込んだ。
のび「ドラえもんーん、手伝ってよ。」
ドラ「なんだよ。かぼちゃはどうなったのさ。」
のび「だからケチなママがかぼちゃくれないからハロウィーンが出来ないのさ。」
その後もブツブツ呟くのび太に痺れを切らしたドラえもんは彼の口にかぼちゃを突っ込んで猿轡代わり にした。
ドラ「かぼちゃなんてなくたって、別のもので代用したら良いんだよ。」
のび「このかぼちゃは使えないの?」
必死で取り出したかぼちゃをドラえもんに見せる。
ドラ「そんな唾液まみれの汚いかぼちゃなんて使えないよ。」
ドラえもんは軍手をしてかぼちゃをつかむと、となりの庭のさくらの横へ投げ込んだ。この年から二度 と隣の庭の桜の木に花が咲くことはなかった。
のび「で、別のもので大洋ってどうするのさ。」
ドラ「代用だろ。まずゴミ袋(黒)とダンボール、みかんのネット、はさみ、セロハンテープ、全身タ イツ、マスク、サングラス、ベレッタM9を持ってきてくれ。」
のび太はそれらを素晴らしいスピードで集めてきた。ちなみにベレッタM9はモデルガンである。
のび「ほら、全部集めてきたよ。」
ドラ「じゃぁまずここに穴を開けて…。」
ドラえもんは、かぼちゃの中にローソクを入れたアレをダンボールで代用した。段ボール箱の横側をは さみでくりぬいたのである。
夜になると、2人は練馬の町にくりだした。彼らは見事に変態に変装していた。
ドラえもんは頭から目の部分に穴を開けたゴミ袋をかぶり、、更にサングラスをかけているので全身真 っ黒、夜なので遠くから見れば見えなくなってしまいそうである。黒い幽霊である。
のび太は身体に全身タイツを着込み、更に頭にはみかんのネットをすっぽりとかぶっている。口にはマ スクをつけ、手にはお菓子を入れてもらうためのダンボールを持っている。
ドラ「これで僕たちはどこからどう見てもハロウィーンをしてる子供たちだね。」
のび「うん。みんなちゃんとお金をくれるね。」
どうみてもポリスに捕まりかねない格好をした2人は他人の家に行くことにした。
手ごろな家を見つけたので中に入ることにした。表札には「神成」と書いていた。
インターホンではなくドアを叩く。単にインターホンが無いだけだが…。
しばらくして日本特有の引き戸を開けて神成さんが出てきた。異様な2つの物体を目撃して怪訝な顔を している。
神成「な、何じゃ貴様等は!」
とっさに竹箒を構え、戦闘体制にはいる。
のび「ぼ、僕達、怪しい者じゃありません。」
必死に弁解するが、その姿で怪しくないといわれてもまるで説得力が無い。
神成「さっさと出て行け。さもないと役人を呼ぶぞ!!」
箒を振り回しながら暴れるので2人はともかく逃げることにした。
のび「全く、なんで僕達の格好を見て怪しむんだろ。ハロウィーンの変装なのに。」
ドラ「あのハゲは頭が古くてまだ鎖国してるんだよ。だからハロウィーンなんて知らないのさ。」
のび「これだから古い地球人は…。」
ブツブツ言いながらも次のターゲットを見つけることにした。次はアパートなので表札は割愛。
今度はインターホンを押す。しばらくして何の変哲もない中肉中背の青年が出てきた。長髪で、軽そう な格好をしている。
青年A「あぁ、なんだお前。何の用だ。」
のび「Trick or Treat!」
いつの間に身につけたのか、ハロウィーンの決め台詞を言うのび太。
段ボール箱を差し出して、いつでもお菓子、金をもらう準備は出来ている。
青年A「はぁ?なに言ってんのお前。頭イってんじゃねぇのか。」
のび「だから、Trick or Treat!」
必死に言うが、青年には理解不能だったようだ。
青年A「もうウザいんだよ。さっさと消えうせろ!」
ドアを閉めようとしたところを、ドラえもんがすばやく足で止める。セールスマン顔負けである。
ドラ「ちゃんと菓子か金を出さないといたずらするぞ。このやろ。」
青年「いたずら?ハハ。お前たちハロウィーンでもやってるのか。いたずらできるもんならやってみろ よ。この餓鬼が。」
ドラ「ではお言葉に甘えて。」
2人は土足で部屋の中に室内に入っていった。
中にはさっきの男性の友人と思われる男性が3人ほどいた。
リビングに集めってビールを飲み、つまみを口に入れながらトランプや世間話に花を咲かせている。そ の回りは、ばらまかれたトランプや菓子の袋、ビールの空き缶等でかなり散らかっている。
2人の異性人の襲来にその3人の若者は驚いたように目を丸くしている。
青年B「な、なんやお前ら。」
髪を茶色く染めている奴がにわか大阪弁で喋りだす。ちなみに彼は練馬生まれの練馬育ちである。
ドラえもんは、その言葉を完全に無視して物色をはじめた。まずテレビに目をつける。
のび「ドラえもん、このテレビ古いよ。画面の真ん中がとっと膨らんでるだろ。これは古いテレビの証 拠なんだ。」
本当かどうか分からない説明をしているが、実際このテレビは94年製である。
ドラ「分かったよ。じゃぁ真ん中を削ってあげよう。」
ポケットからカンナを取り出すとテレビの画面を削り始めた。
青年C「て、てめぇ何しやがるんだ!」
アルコールで酔っ払っている長身の青年がビール瓶を持って立ちはだかる。が、のび太は動じずにベ レッタF9を青年に向ける。
それだけで青年は押し黙ってしまう。ほかの2人と玄関にいた1人も同様である。酔っ払っているので モデルガンだと気づかないようだ。
のび「ドラえもん、続けて。」
ドラ「了解!」
景気よく返事をすると、再び物色をはじめる。やがて変なゲームのパッケージを見つけた。
ドラ「なんだこれ。×××じゃないか。こんなものこうしてやる!」
鉄球を取り出すとぐるぐると振り回し、容赦なくパッケージの上に振り下ろす。
それはアパート202号室の床、102号室の天井を突き破りながらパッケージを粉砕した。
青年A「お、俺がアキバで4時間並んで買った初回限定版がぁぁぁぁぁ!!」
先ほど玄関に出た青年は顔を真っ青にしてうめいている。これで現在の彼の生きがいの約4割が泡と化 してしまった。
皿にドラえもんはパソコンのコードをはさみで切る、電話の受話器のコードを切ってコードレス電話に する(使用不可)、冷蔵庫に沸騰したお湯を入れるなどの姑息ないたずらを繰り返した。
のび「ドラえもん。僕にもやらせてよ。」
ドラ「分かったよ。はい、銃貸して。」
窓に黒いペンキを塗っていたドラえもんがのび太にかわってベレッタを構える。
のび太はクレヨンを取り出すと、壁、床、天井等いたるところに落書きを始めた。
青年A「お、おい。やめてくれよ。アパート出るときの売値が下がるじゃねぇか!」
のび「大丈夫。なんたって僕が描いたんだからね。大矢さんが逆に高く買い取ってくれるよ。」
壁に犬と猫の中間の生物の絵を描き終えたのび太が満足そうに言う。
ドラ「じゃぁそろそろ撤退しようよ。」
のび「そうだね。ほかの家も行かないといけないし。」
2人は鉄球やクレヨンをしまうと、このアパートを出ることにした。
勝手に入って勝手に壊して勝手に帰る、三拍子そろった悪人である。
のび「じゃぁまた来ます。」
青年D「二度と来るな!」
お決まりのやり取りをしながらのび太が扉を閉める。
夜道を歩く。
どこか遠くでパトカーのサイレンが聞こえる。だんだんと近づいているようだ。
のび「しかしお菓子くれないなんてケチな奴等だ。」
ドラ「仕方ないよ。みんな仏教徒なんだ。」
後方で鳴り続けるサイレンの音を背に2人がてくてくと次のターゲットに向かって歩いていく。
やがて剛田雑貨店という看板が視界に入ってきた。
のび「ジャイアン家だ。ここなら何かもらえるかも。」
根拠の無いことを言いながらも剛田家に直行していく。
店は当然閉まっていてシャッターが下ろされている。のび太は横手にある玄関ではなくなぜかそのシャ ッターを叩いた。
のび「こんばんはー。こんばんはー。」
叩いてみても返事はまるでない。
のび「寝てるのかな?」
ドラ「じゃぁ、これを使えば。」
ドラえもんが拡声器を取り出した。
のび(拡声器)「こんばんはー。こんばんはー。こんばんはー!! ジャイ母「何よ、さっきからうるさいわね。」
すぐさまシャッターが開いてジャイアンの母が現れた。
のび「Trick or Treat!」
ジャイ母「ん?何?私エスペラント語は分からないのよ。」
ドラ「だからお菓子をくださいな。」
図々しく右手を差し出すドラえもん。
ジャイ母「あぁ、お菓子がほしいんだね。」
客と分かった瞬間、態度が変わりだしたジャイアンの母は、店の中に入っていくと、やがて飴を数十個 持ってきた。
例え変な格好でも客は客なのだ。
ジャイ母「うちにはお菓子はこんなものしかないよ。」
2人は飴をもらいとそそくさと回れ右して帰ろうとした。
ジャイ母「ちょっと待って、お金を払いなさいよ。360円。」
のび「えぇ?どうして。」
ジャイ母「店のもの買ったんだからお金払うの当たり前でしょ。」
ドラ「ハロウィーンだからくれたんじゃないの?」
すでに2,3個の飴を食べてしまったドラえもんが必死に弁解する。
ジャイ母「ハルォウィーン?だからエスペラント語は分からないって言ってるでしょ。今は韓国語よ。 韓国語をマスターして「フグのソナタ」を言語で聞くのが夢なの。」
彼女も韓国ドラマにハマってしまった主婦の一人なのである。
のび「ハロウィーンってのはコスプレして他人の家に行って、いたずらされるかお菓子をあげるか究極 の決断をさせるアメリカの行事だよ。」
ジャイ母「アメリカァ?うちはヒンズー教だからそんなのは関係ないわ。いいからさっさと360円払 いなさいよ。」
これ以上何を言っても無駄だと悟った2人は仕方なく金を払うことにした。
のび「ドラえもん、いくら持ってる?」
ドラ「イクラ?そんなの持ってないよ。」
次の瞬間ドラえもんの顔はドブに突っ込まれていた。
ドラ「じょ、冗談だよ。87円。そっちは?」
のび「41円。…足りないよ。」
合計で128円なので全然足りない。
のび「そうだ。食べちゃった分だけ払ってあとは返したらいいんだ!」
結局食べてしまった3個分の60円を払って残りを返し、見逃してもらえた。
ドラ「…あぁぁ、損しちゃったよ。」
のび「もっとまともなところへ行こう。」
時間は9時を過ぎた。街頭とつきと星が照らす夜の街を2人は歩いていく。どこに行くかはすでに決 まっていた。広い敷地、大きな建物、スネ夫の家である。
勝手に門を開けて中に入る。チャイムを鳴らすと、スネ夫本人が出てきた。
スネ「なんだ、のび太とドラえもんか。何の用?そんな格好して。」
スネ夫は一瞬で2人の正体を見破ってしまった。
のび「oh,Trick or Treat!」
スネ「はぁ?何言ってんだ?気でも狂ったか。」
ドラ「ハロウィーンだろ。いたずらか菓子か、選びな。」
言葉遣いが変わったドラえもんが通訳のように話す。が、スネ夫は笑い飛ばした。
スネ「ハハハ。なんだそんなことか。しかし本当にやるなんて馬鹿だね。しかもそんな格好で。よく警 察に捕まらなかったね。悪いけど、君達にやるお菓子なんてないよ。」
そう言うと、バタンと扉を閉めてしまった。
ドラ「…のび太君。…やるぞ!」
のび「うん。スネ夫をギャフンと言わせてやる。」
当初の目的を忘れたのび太。すでに身につけている変態変装グッズを外している。
一方、ドラえもんはクレーンの先がハンマーになった家を破壊する働く車を本物図鑑から出していた。 それに乗り込むと、ハンマーを鐘を鳴らすように助走をつけ始める。
3回繰り返すと、思い切り骨川家にぶつけた。
ものすごい轟音がして、家の一部が崩れ去った。中には呆然と立ち尽くしているスネ夫の父の姿があっ た。
更にもう一発。再び回りに響く騒音が起こり、誰かの叫び声も聞こえてくる。骨川家は完全に瓦礫の山 と化してしまった。
ドラ「…全然お菓子もらえなかったね。」
のび「これで諦めたら駄目だよ!」
どうやらのび太はもらえるまで続けるらしい。
ドラ「でももう時間が無いよ…。今9時30分だし。」
のび「じゃぁ最後に一軒だけ行こうよ。」
両手を広げて興奮しながらアピールするのび太。ドラえもんも「これで最後だよ」とまたどこともなく 歩き出す。
のび「…ここだ!この家にしよう。」
次のターゲットを見つけると、敷地内に入ってチャイムを鳴らす。
しばらくして家の中に電機がつき、ドアが開いて人が出てきた。
のび「Trick o…って、ママァァァァ!!!??」
それは見慣れた女性。のび太のママ、玉子だった。
玉子「ヌォォヴィィツァァ!!こんな時間までどこほっつき歩いてたのよ!夜遊びするような子供は 家の子じゃありません!」
のび「そ、そんなぁ。これには深い理由が…。」
玉子「問答無用!こんな悪い子は捨てちゃいます!」
玉子は2人をまさかり投法でぶん投げると、となりの庭のさくらの横に吹き飛ばした。
自分の家をターゲットにしてしまったのび太はその後のハロウィーンの夜を夢の世界で過ごした。
最初はやる気満々でしたが、途中で失速です。
最後はとうとう興味がバトルロワイアルのほうに行って適当に終わらせたオチに。
でも漫画じゃこういうオチもありそうな気がするんですが。
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